データが大事

ブログタイトルはデータが(だいじ)と(おおごと)とも読み、二つの意味を持ちます。作家の日垣隆氏の著作である子どもが大事にあやかったタイトルです。データにまつわるおおごとでだいじな諸々を記事にしています。

政府はもう嘘をつけない

『今、この国の法律の9割は、国会議員が作る「議員立法」ではなく、政府(首相+大臣)が出す「閣法」で、その中身は官僚が書いている。』(政府はもう嘘をつけない

 

学校で民主主義の根幹の三権分立を学ぶとき、立法(国会)・司法(裁判所)行政(内閣)がそれぞれ独立して、お互いに監視し、抑制しあいながら国家運営を進めていくと学びます。

言葉の違いはあるかもしれませんが、基本三権(立法・司法・行政)は分離独立しておりどこか一つがより力を持つということはありません。

 

『民主主義の柱である「三権分立」は、国会議員(立法)が法案を作り、法制局(司法)がチェックし、政府(行政)がそれを実行するという、』

『「国会議員の仕事」(中略)本来、立法府に勤務する彼らの仕事は、実は議場でヤジを飛ばすことでも駅前でお辞儀をすることでもない、「法律を作ること」』(政府はもう嘘をつけない

 

冒頭のことがどういう事かというと

 

『「官僚」が作った法案を「官僚」がチェックする図になっている。』(政府はもう嘘をつけない) 

 

そんなことでチェック機能が働くのかという気がします。

 

そしてこの本を読むまで完全に勘違いしていることも書かれていました。これは多くの日本人が勘違いもしくは知らないことだと思います。正直大スクープと言っても過言ではないと思います。しかし地上波のニュース等では報じられることはないでしょう。

 

『「この国で、公務員って誰だか知っていますか?」(中略)「本来憲法に書かれた全体の奉仕者である《公務員》とは、国民の手で選ばれ、国民の手でクビにできる、《国会議員》だけなのです。』(同上)

 

いかがでしょう?

私は官僚(国家公務員)も地方公務員憲法15条がいうところの公務員と思っていましたが、全然違いました。

 

『確かに「憲法第15条」には、次のように書いてある。

①公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である

②すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない

③公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障する』(同上)

 

『「官僚は憲法73条でちゃんと政治家公務員が使う役人『官吏』と書かれています。』(同上)

『「選挙で落とせない〈役人〉に責任を取らせることはできません」』(同上)

 

最近官僚の不祥事が目立ちますが、個人的には本当になにかあれば、憲法の15ー①の国民固有の権利で罷免できるから大丈夫だろうと漠然と考えていましたがそうではありませんでした。

現在では省庁の幹部人事は内閣人事局が一元管理し、すべて首相官邸の意向が反映されるようになっている。

 

 

・参考図書 政府はもう嘘をつけない 著書:堤未果 2016年7月