データが大事

ブログタイトルはデータが(だいじ)と(おおごと)とも読み、二つの意味を持ちます。作家の日垣隆氏の著作である子どもが大事にあやかったタイトルです。データにまつわるおおごとでだいじな諸々を記事にしています。

世界第4位の海を持つ日本の海洋資源政策

日本の排他的経済水域を足した面積は世界第6位になるそうです。そしてその面積から海底に至るまでにわたる海水の容積は世界の4位になるそう。すごいですね。

その海水の中にまた貴重な成分が溶け込んでいて、海底に眠る資源もある。もちろんその水域に住んでいるお魚さんも利用することができます。日本はあまり知られていない世界第4位になる海の海洋資源を利用することが出来るのです。

 

『「日本の海」の広さ四四七万平方キロメートルとなる。一方、「中国の海」はその約五分の一、八九万キロメートルでしかない。』

『もはや中国でも、水産資源は国民を養っていくうえで欠かせないものであるが、中国の人口は約一三億人。日本の一〇倍以上の胃袋を満たさなければいけないにもかかわらず、その源となる海は五分の一しかないのだ。』

尖閣諸島周辺には、イラク原油の推定埋蔵量に匹敵する一〇〇〇億バーレル、約七〇〇兆円分の石油が埋蔵されていると見られている。』(日本は世界4位の海洋大国

 

2010年頃から中国の漁船が尖閣諸島周辺海域に侵入し、尖閣諸島の領有権を主張しだしましたが、いたしかたのないことです。

あくまで試算ですが、700兆円分の石油があるとされています。石油資源にも食指が動くのは現在の中国ではしかたないでしょう。 

 

さらにしっておいてほしいことが

 

『日本の海は世界一の種の宝庫でもある。世界中の海に生息する生物のうち14.6%、実に三万三六二九種の、生物が日本の海で確認されている。』(日本は世界4位の海洋大国

 

東日本大震災では三陸海岸を汚染することになりました。自然淘汰は仕方ないことですが、この世界一の海の多様な種を人の手で破壊することは厳に慎んでほしいと思います。 

 

『日本には、6852の島(周囲100メートル以上)があり、そのうち、およそ420の島に人が住んでいる。』(日本は世界4位の海洋大国

 

この島々の12海里が領海を形成し、200海里が排他的経済水域を形成する。日本国に非常にたくさんの海洋資源の恩恵を与えてくれます。

さらに領土問題のない鳥島長崎県)は排他的経済水域を指定していません。この鳥島から排他的経済水域を広げると

 

『日本が鳥島排他的経済水域の起点を設定した場合、新たに3万6000平方キロメートルの海域を得ることができる。また、この海域は、中国が開発をはじめた東シナ海ガス田と同様に、天然ガスが埋蔵されている可能性が高い。』(日本は世界4位の海洋大国

 

メリットしかないですね。

 

日本には未だ係争中の領土問題があります。北方領土対ロシア、竹島対韓国、尖閣諸島対中国・台湾です。こちらは排他的経済水域が設定されていません。尖閣諸島には石油資源が眠っていたりと活用されていない海洋資源があります。ですが争いがある以上は簡単に資源開発というわけにはいかないでしょう。

鳥島や太平洋岸に眠るとされるメタンハイドレートなどの日本独自で開発できる資源に焦点を合わせることも必要だと思います。

政府の海洋資源開発はその分野が多岐にわたるため省庁間の足並みがそろわず進んでいません。まずは国民の皆さんに知ってもらいたいと思いました。

世界第4位の海を持つ日本なのです。

 (※引用部分では読みやすいように漢数字の部分をアラビア数字に変更した部分もあります。予めご了承ください)

 

 

・参考図書 日本は世界4位の海洋大国 著者:山田吉彦 2010年10月