データが大事

ブログタイトルはデータが(だいじ)と(おおごと)とも読み、二つの意味を持ちます。作家の日垣隆氏の著作である子どもが大事にあやかったタイトルです。データにまつわるおおごとでだいじな諸々を記事にしています。

邪馬台国は99.9%福岡県にあった

記事タイトルはまんま本のタイトルです。

邪馬台国。古代史や歴史好きにはたまらないトピックですよね。私も大好きです。

99.9%はほぼ福岡県に在ったといっていいじゃないでしょうか。

 

邪馬台国福岡説と並んで比べられるのが、奈良。奈良県纏向遺跡は実は卑弥呼の神殿でつまりは邪馬台国奈良県にあるという主張です。その邪馬台国奈良説を考古学的なデータとベイズ統計学の確率計算によって反証していきます。

 

前半は大幅にベイズ統計学の確立計算の方法に紙面が割かれているので少し退屈ですが、この計算法を理解することで99.9%福岡県にあった説を納得できると思います。

 

すこし解説させてもらいます。

邪馬台国のことが初めて公に書かれた中国の歴史書魏志倭人伝』の中で関連性のある物、鏡・鉄鏃・勾玉・絹の発掘されている場所と個数を比較します。この場合は福岡と奈良の発掘数になります。

仮に鏡の発掘数で福岡県の方が奈良県の10倍あるなら福岡の方が10倍、奈良よりも確率が高いといったものです。

それを4分野すべてで比較し、合成して結果を出すと上記のような99.9%の確率になります。

 

途中かなり端折りましたが、実際読んでみると納得できるものです。

 

後半はデータを扱うより、邪馬台国畿内説の論破に充てられます。論破というよりも畿内説はマスコミのイメージ操作とそれに乗せられた一般視聴者の世論がなんとなく日本全国をまきこんで畿内説なのかなと思いこまされたとする、マスコミ批判に充てられています。多分そこまで興味のない方は一時期テレビニュースで話題になった畿内説をなんとなくのまま信じているのではないでしょうか。

畿内説がシェアを獲得していった様子もドキュメントタッチに描かれていてそのパートも邪馬台国論争が好きなマニアには楽しめるはずです。

 

とにかく邪馬台国論争に興味のある方、邪馬台国がどこにあるか知りたい方にオススメしたいと思います。

 

 

・参考文献 邪馬台国は99.9%福岡県にあった 著者:安本美典 2015年1月