ヒヤリハット
ヒヤリハットをご存じですか?
工場や工事現場で働いた経験のある方はご存じかと思います。
『ある工場で発生した5000件以上の労働災害を統計学的に調査し、「1:29:300」という比率を導きました。「重傷」以上の災害が1件あったら、その背後には、29件の「軽傷」を伴う災害が起こり、300件もの「ヒヤリ・ハット」した傷害のない災害が起きていた、ということです。』(アウトプット大全)
思わず冷やりと肝をひやしたことや、ハッと息を詰まらせるような出来事のことです。
いろんなことに応用できそうですが、おおよそ「大きな事件」「小さな事件」「ヒヤリハット」が1:29:300で発生しているのでヒヤリハットの事例を減らすことでより大きな事件を減らすという取り組みです。
ヒヤリハットの事例を半分の150件にまで下げることが出来たら、理論上は0.5:14.5:150で大事故はゼロに近づきます。
ヒヤリハットを 一つ一つなくしていけば大事故の発生をなくすことが出来ることをこのデータは教えてくれます。
健康データまとめ@アウトプット大全
・笑顔の効用
『笑顔をつくるとわずか10秒で、「安心」しているのと同様の身体的な変化が現れました。』
『脳科学的にいうと、笑顔をつくるとセロトニン、ドーパミン、エンドルフィンという脳内物質が出ます。(中略)笑顔には緊張を緩和してストレスを解消する作用があるのです。』(アウトプット大全)
緊張してると笑顔なんてできない、という方もいると思います。逆なんです。
緊張している時、表情だけでも笑顔にするとそれによって脳内物質が分泌されてストレス物質が減少し、心からの笑顔になることが出来ます。鏡を見ながら笑顔の練習する例のアレ、脳科学的に大正解なんです。
みなさんも何かあったときに咄嗟に笑顔になれるように練習しておきましょう。緊張がほぐれるはずです。
・泣く効用
『感情のアウトプット、「笑う」の反対は「泣く」です。』
『「泣く」のを我慢するとストレスがたまり、「泣く」ことによってストレスが発散されます。』(アウトプット大全)
泣くことでもストレス発散することが出来ます。しかも泣くのを我慢することはストレスをためることになるのです。
世代によっては男はめったなことで人前で泣くんじゃないと言われて育てられたと思いますが、あれだとストレスをうちにためこむことになるんですね。
ある世代はストレスコントロールが苦手な世代といえるかもしれません。
・怒りをコントロール
『怒りっぽい人はそうでない人に比べて、心筋梗塞や狭心症のリスクが2倍以上に高まります。特に激しい怒りの後では、心筋梗塞や心臓発作を起こすリスクが4.7倍に上昇するという研究もあります。』(アウトプット大全)
いわゆるカッとなる状態は本人の健康にとっても、周囲の雰囲気も壊すこともあり、何一つ良いことがないのがわかります。特に健康にとっては寿命を縮める可能性すらあることを知っておきましょう。
・睡眠の効用
『睡眠不足というのは6時間未満をさします。』
『ペンシルベニア大学の研究で、(中略)毎日6時間しか寝ていない人は、毎日、徹夜明けで仕事しているのと同じだけの仕事しかこなせないという、衝撃的なデータです。』
『睡眠不足の人は、がんのリスクが6倍、、脳卒中のリスクが4倍、心筋梗塞のリスクが3倍。十分に寝ている人と比べて、死亡率が5.6倍に高まります。』(アウトプット大全)
ショートスリーパーの方がいますが、寝なくても平気なのと、体に対するダメージは違うと思います。そういう研究データがまだないので断言はしませんが、基本7時間以上の睡眠をとる方が健康に良いと思います。
最後は直感が一番正しい
物事を決定するときに何を基準に決定しますか?
知識・経験・データ・第三者の助言などいろいろありますがあなたはどうでしょう。
『プロのチェスプレイヤーにチェスの盤面を見せて、5秒で「次の手」を決めてもらいます。そのあと30分かけてじっくり考えてもらい、30分後に改めて「次の手」を決めてもらいます。その結果、「最初の手」と「30分考えた手」は、86%一致したのです。』(アウトプット大全)
最初の直感は大抵正しいとデータによって証明されています。最初の直感とじっくり考えた上に出した答えもほとんど差のないことがわかります。
『この場合注意すべきは、プロのチェスプレイヤーを対象にした研究であるという点。つまり、経験や知識が十分にあるということ、(中略)新入社員が5秒で下した決断は、正しいとは限らないでしょう。』(アウトプット大全)
でも人を好きになるときなんかは知識や経験関係なく、最初の直感が一番正しいような気がします。
マルチタスクと集中力
女性は一度にいくつものことができるといわれてますが、どうでしょうか。
『人間の脳が同時に処理できる情報量はものすごく少ないことがわかっています。3個の情報を同時に処理しようとしただけで、脳の作業領域「ワーキングメモリ」は満杯になってしまいます。』(アウトプット大全)
基本的に人間はマルチタスク、同時に物事を行うことが出来ません。同時進行しているように見えても脳の中ではAとBの行為を切り替えながら処理しています。なので負担がかかります。
『脳に強烈な負担がかかるとともに、脳の処理能力も低下します。』
『マルチタスクによってひとつの課題に集中してあたれない場合、その課題を完了するのに時間が50%も余分にかかる』
『間違いをする率も、最大で50%も高くなりました。』(アウトプット大全)
いくつも課題がある場合は一つのことに集中して終わらせましょう。
一つを終わらせて次の課題へ。
時間もかからず、成果もあがります。
時間は50%余分にかかり、ミスる確率も50%増加します。つまりさらに余計に時間がかかるということです。
脳力の使い方
『脳の記憶容量をコンピューターの理論で疑似的に算出したところ、17.5テラバイトという数字が導かれました。「ウィキペディア」の情報総量は約1テラバイトですから人間の脳は「ウィキペディア」の約17個分の情報を記憶できる』
人間の脳は容量だけで言えば、辞書何冊分もの内容を記憶できる能力を秘めています。それこそマルチリンガルの人は日〇辞書、〇日辞書を何冊も持っているのと一緒です。
しかしほとんどの人か母語一つしかしゃべれないのは何故でしょう?
人間は生まれてから見てきたものをすべて記憶しているそうです。
ここからは私の独自の見解ですが、だからこその17.5テラバイトの容量なのでしょう。このブログでも紹介した言語より、絵・画像の方が記憶に残るも、言語を一つ一つ記憶するより絵一枚を記憶する方が早いし、容量も少なくて済む。
記憶の定着の項の『2週に3回使った記憶は長期記憶に保存される』も、使うほど脳の神経細胞がつながりやすくなるからお目当ての記憶までたどり着きやすくなります。
ちょうどパソコンでファイルを探したら、その検索履歴が残って次回検索しやすくなるしGoogleの検索でも一緒です。一度探し当てた情報もブクマすれば次回からは苦も無くその情報にたどり着けます。
記憶(情報)にリーチする方法が巧みになっていくだけで、他のあまり重要でない(とその時判断された)情報も多分どこかに残っているのではないかと思います。
なんたって17.5テラバイトもあるのですから。
そう考えるとフラッシュバックや既視感(ディジャブ)も説明できそうです。
重要度が低いとされた情報もどこかに残っていて、何がきっかけとなるかわかりませんが、たまたまその奥深くになる記憶領域とつながり、前後の脈絡がなくその情報を思い出し上記の現象になるのかなと。
ともかく大事と思った記憶は逐一思い出しましょう。
受験勉強や資格試験等も詰込み型の勉強法ではなく、インプット3アウトプット7でインプット法も2週間のスパンで3回確認(インプット)することが最強の勉強方法と言えそうです。
言葉よりも言葉+絵
『ある事柄を説明して、72時間後にどれだけ覚えていたかを調べた実験があります。「口頭で説明」した場合は、10%しか記憶していなかったのに対し、「絵を使いながら説明」した場合は、65%も覚えていました。視覚を使うと、口頭で説明するよりも6倍以上記憶に残るのです。』(アウトプット大全)
私も家庭教師をしている時に、数学の難解な文章題は図に書いてみて関係・関連性を意識させながら問題を解かせると回答率が上がっていました。記憶力の強化だけでなく、読解力の強化にもつながっていると体験的にわかります。6倍以上の記憶の定着率は利用しない手はないですね。
さらに記憶を定着させる方法は
『ワシントン大学での研究では、学生に40個のスワヒリ語の単語を覚えてもらう実験を行いました。』
『記憶においては、インプットよりアウトプットが重要。(中略)問題を解く=「知識を使う」ことで、脳は記憶に残そうとするのです。』
『インプットとアウトプットの黄金比は3対7です。』(アウトプット大全)
受験生や社会人の方も資格試験等を受ける機会もあると思います。
その時に覚えたことを効率よく定着させたいなら暗記ばかりに時間をかけるのではなく、テキストの暗記部分を一通り学習したら同じ範囲の問題集を2回解いてみましょう。覚える際に図や絵に関連づけながら覚えるとさらに覚えもよいはずです。
インプット、アウトプット、フィードバックの上昇ループで知識の定着は完璧です。
介護ビジネスは成長しない
現在日本に介護施設は8900施設以上あるといわれています。人口の少ない市町村でも必ず1つは設置されています。しかし厚労省のデータによれば2016年時、36万6139人の高齢者がキャンセル待ちをしている状態です。
にもかかわらず
『2018年7月27日。独立行政法人福祉医療機構が2017年度に全国3304特養施設に行った調査によると、64.3%の施設が人手が足りず、26%の特養では平均11床もベッドが空いているのに、人手不足のために新規入居者の受け入れを断っていた。』(日本が売られる)
これから高齢者は増える一方で、ますます人手は必要になるのに働き手が集まらない。
『このままでは2025年までには43万人、2035年には福井県の人口より多い79万人の介護士が不足することになる。』(日本が売られる)
この不景気、求人があれば殺到しそうなものですが、そうはなりません。
ほとんどの方がご存じだと思いますが、労働環境特に給与面の待遇が芳しくありません。
『「安い、汚い、きつい」の3点セットと言われ、保育士同様、他の職種より月額給与は10万円も安い。』
なぜこうなってしまうのかというと政府が介護報酬を改定のごとに減らしているからです。
それについて2017年11月に全国老人保健施設協会等の11団体が「介護報酬を上げてほしい」という署名180万人分を政府に提出しましたが、介護報酬が上がることはなく、その後どう変遷していくかというと、『他の職種より月額給与は10万円も安い』給料でも働いてくれるだろう外国人労働者を増やす方向へ政府は力を入れていきます。
外国人労働者を増やすことは移民の問題とセットで考えられるべきと思いますが、ともかく利用者、事業者、被雇用者にとって介護事業が良くなっていく未来が現段階では全く見えません。
資本主義のリソース人、モノ、金がまったく流れていかない介護産業の成長は頭うちなのです。